【マキャベリ流-是非に及ばず】(55)

日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(55)本能寺の変編 じゃあ、またな。メリー・クリスマス。あばよ  天正10(1582)年6月2日(旧暦)早朝、当初は小者同士のけんかだと思われていた騒ぎは、まもなく鬨(とき)の声と銃声に代わり、火の手が上がるのが、本能寺から東へ2…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(54)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(54)本能寺の変編 支配権への欲望は、ただの復讐心よりはるかに大きい  「上様(織田信長のこと)にどれほど優れた武備で毛利討伐に赴くのかをお見せする。みなの者、鉄砲の火縄、また槍(やり)を準備せよ!」  天正10(1582)年…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(53)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(53)本能寺の変編 「人を決して欺かない」との評判を博せ。最後に欺くために  聖地・本能寺跡への1年ぶりの巡礼となった。  相変わらず、碑がなければそれとは分からない南蛮寺跡を経て、数々のしゃれた飲食店を横目に歩くこと10分弱…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(52)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(52)本能寺の変編 人間とはいたって移り気で、善人さえも悪人へと変化する  突然だがここで、「織田信長・豊臣秀吉と部下」をテーマに少し考えてみたい。  自意識も自己主張も強く、結構周囲とは摩擦を起こしやすいタイプ。高じて戦線を…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(51)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(51)秀吉編II 愚行の典型とは、脅しや侮辱の言葉を口にすることである  あるとき、織田信長と羽柴(豊臣)秀吉との間にこんなやりとりがあったという。  「上様、宣教師(バテレン)どもは純粋で神聖な動機などに導かれたのではなく、…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(50)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(50)秀吉編II 思え。1年で裕福になることを望み、半年で貧する愚を  「それにしても、実に長い前フリだったな」  ハナからなんとお師匠様(マキャベリさん)のご登場である。 名護屋城跡から夕暮れの玄界灘をのぞむ=佐賀県唐津市…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(49)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(49)秀吉編II 運の女神は永遠を望まぬことで自分の力を際立たせる  16世紀末、豊臣秀吉が夢見た「唐入(からい)り」の出発点・名護屋城(現・佐賀県唐津市)。高さ25~30メートル、5層7階建てとされる天守閣からは北西に陣取る島…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(48)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(48)秀吉編II 歴史から学べ。最強となったときに国の破滅が始まる  JR東京駅から博多駅まで新幹線のぞみ号で約5時間。そこでJR筑肥線直通の福岡市地下鉄空港線に。途中、唐人町や加布里(かふり)をはじめ、ご当地感豊かな名前の駅を…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(47)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(47) 敬神の念おろそかとなるのは国家破滅の前兆  《甲府・信濃勢が敗北するさいは浅間山が噴火する。2月の今度の噴火は東国の物(もの)の怪(け)の仕業だ、と古老が話していたそうな。また最近、大風や霰(あられ)、怪光に雨が逆さに降…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(46)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(46) 大事業をなしとげたのはすべて、けちとみなされた人である  《譲位の事、(中略)後土御門(ごつちみかど)院以来、みなお望みだったのだが、折り合いがつかず実現するに至らなかった。いま、そなたの志を聞き、その奇特さに皇室再興の…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(45)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(45)秀吉編 機会とは移ろい易く、瞬時に正反対の結末が現れるものである  宮仕えゆえの屈折だろうか…。江戸時代中期の善政とされる「正徳の治」を推進した政治家であり、大学者の新井白石の著作『読史余論(とくしよろん)』の織田信長評の…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(44)

日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(44)秀吉編 乱世には悪人は才人と賞賛され、善人は愚物と非難される  《関白はこの寺院、その他の再建を命じたとはいえ、それは神や仏に対する畏怖なり信心に基づくものではなかった。彼は、これらは偽物であり、諸国を善く治め、人間相互の調…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(43)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(43)秀吉編 善行や勝利は報われぬ。味方は嫉妬し、敵は憎悪するからだ  《国家を建設する器の人物は、細心でかつ積極的でなければならない》(※1)  お師匠(マキャベリ)様(さん)は『政略論』のなかで、伝説上のローマの建国者、ロ…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(42)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(42)秀吉編 戦国期において慈悲深さと皆殺しの悪徳は表裏一体である   『花燃ゆ』を例外として、近年、NHK大河ドラマにはとんとご無沙汰している。少しぐらい播磨国(兵庫県南西部)姫路出身の黒田孝高(よしたか)(如水(じょすい))…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(41)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(41)秀吉編 四面楚歌の中に味方を得られるかどうかが勝負どころである  《猿帰り候て、夜前の様子を具(つぶさ)に言上(ごんじょう)候》  紀州の本願寺門徒・雑賀衆を鎮圧するため遠征中の織田信長が天正5(1577)年3月(旧暦)…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(40)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(40)喰わせものにひきずられてしまうのは、世の常である  《国主が大いに寵する藤吉郎殿が尾張国より到着した。(中略)彼は大いに我らを歓待し、我らの宿は遠いと言ってさっそくにも我らを午餐(ごさん)に招いた。然して、直ちに我らの面前…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(39)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(39) 時代の寵児も老いれば不確かな利益のために確かな勝利を犠牲にする  「この老翁は世人がなしがたいことを3つもしている。まず将軍を弑(しい)し奉り、自分の主君である三好氏を殺害し、奈良の大仏殿を焼いた…」  ある日、徳川家…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(38)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(38)人は、恩恵への感謝より損害への復讐の念がはるかに強い  織田信長に対して2度にわたり反逆した末、奈良・信貴山城で逸品茶器「平蜘蛛(ひらぐも)釜」を道連れに壮絶な最期をとげたと伝えられる松永久秀。そんな「戦国期きっての梟雄(…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(37)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(37)お師匠さまが手紙で賛美する女性 奥方でないのがひっかかる  《いやしくも、女をいったん怒らせたなら、/それが間違いにせよもっともなことにせよ、/泣き落としで女の哀れみ心を動かせると思うのは/笑止千万。/女はこの世に生まれ落…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(36)

NOBUNAGA(36)死は苛酷なれど、名声は永遠なり。末長く記憶せられん  《人間というものは嘘つきで気の許せないものであり、もってまわったえたいのしれぬ行動をとり、自分の利益についてはきわめて敏感で、他人の利害についてはてんで眼中にないものなのだから、あまり信頼せず、また信用もしないようにしていたら、ひどい目に会うはずはない》  いやはや、「それを言っちゃあ」というか…。お師匠(マキ…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(35)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(35) 祖国への愛とは、生来そなわったものである  前回は少し寄り道をしたが、それにしても、と思う。北近江の戦国大名、浅井長政は少なくとも2度、織田信長を最大の危機に陥れたにもかかわらず、なぜとどめをさすことができなかったのか。…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(34)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(34)民衆を土台に頼む者は、ぬかるみに土台を築くが如し-か?  「『裏切られ信長』シリーズもいいが、ここらで少し閑話休題、気分転換をしてみないか?」  お師匠様(マキャベリさん)である。珍しく相好を崩しながら近寄ってきた。しか…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(33)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(33)憎まれることを怖れずして、軽蔑されることを怖れよ  織田信長にとって最大の強敵はだれだっただろう。  武田信玄? 上杉謙信? 最大最後の一向一揆「石山本願寺合戦」を率いた顕如?  いずれも甲乙つけ難いが、一人、少な…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(32)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(32)運命の女神が敵を授けなければ、奸計を用いてもつくりだせ  《君主が自分たちに降りかかってくる苦難や反対を乗りこえると、大君主になることは疑いない。(中略)だからこそ、多くの人の意見によると、聡(明そうめい)な君主は、機会を…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(31)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(31)たいそうひいきにしている人物にこそ、陰謀を警戒せよ  元号が3日前に「永禄(13年)」から変わったばかりの元亀元(1570)年4月26日(旧暦)。織田信長は、攻略したばかりの山城・金ヶ崎城(福井県敦賀市)から北を睥睨(へい…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(30)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(30)身を天になげうって日々を生きよ。それが乱世の覚悟である  「千利休と豊臣秀吉。2人の間の機微を知りたかったら、まずは精神を調べることだろうな。その時代のな」 お師匠(マキャベリ)様(さん)のアドバイスというか、指令である…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(29)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(29)賢者には自由に真実を語らせよ。しかし、増長は許すな  〈天正10(1582)年正月七日朝 惟任日向守(これとう・ひゅうがのかみ)(明智光秀)殿御会  山上宗二(やまのうえ・そうじ)、津田宗及(そうぎゅう)出席  一、床…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(28)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(28)笑わせる者こそ尊い。人は元来、悪口を言う生き物だから  「やっと利休の話になったかと思ったら『外交官・利休』だとか『商人・利休』だとか、脇道にそれる変化球ばかりじゃないか。お前も男なら正々堂々と直球勝負-『茶人・利休』を語…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(27)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(27)情報を入手する最善の方法は、情報を与えることである  〈十月二十八日、織田信長様は京都と堺の名だたる風流人十七人を召し寄せられ、京の妙覚寺で茶の湯の会を主催された。(中略)茶事をつかさどる茶頭(さどう)は堺の宗易(そうえき…

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【マキャベリ流-是非に及ばず】(26)

 日本史に関する記事では定評のある産経新聞、今回は数々の著作もある論説委員の関厚夫さんが、マキャベリをとおして日本史を語ります。必見です。 NOBUNAGA(26)茶の湯をたしなめ。権力誇示と部下統率のために  よく考えればおかしい。考えれば考えるほどおかしい。  なぜ、大阪生まれのおれさま-もとい筆者が、お師匠(マキャベリ)様(さん)とはいえ、ルネサンス後期のイタリア人に「堺の茶…

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